格安SIMガイド!メリット・デメリット・選び方

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  • 最終更新日:2018年01月11日
  • Shuuu

ここ数年「格安スマホ」のCMがテレビを賑わせています。同時に「格安SIM」「MVNO」という言葉が流通し、定着しつつあります。「格安」の二文字に惹かれて従来のスマホから乗り換えた方も少なくないのではないでしょうか。

下記のグラフを見ていただければおわかりのように、ドコモ、ソフトバンク、auの3大事業者、そしてそれに追随する事業者に比較して、MVNO、つまり「格安SIM」の月額通信料金は圧倒的に~1990円以下が占め、段違いにリーズナブルです。
しかし、ちょっと待ってください。世に「安かろう、悪かろう」という言葉があります。

果たして「格安SIM」は料金は安いけれど質は低いのでしょうか?それとも、料金に加えて通常スマホよりも有利なメリットがあるのでしょうか?

スマホ契約データ

(総務省総合通信基盤局発行「電気通信市場の分析」より・平成29年5月)

この記事では、格安SIMのメリット・デメリット、格安SIMの選び方、より便利に格安SIMを使いこなすテクニックや注意点など、基本的な「格安SIM」の説明をしながら、その性能を明らかにしていきます。但し、それはあくまで基本。より詳しく、深い情報は次の機会に譲ることにして、まずは「格安SIMとは何か」を一緒に見ていきましょう。

       

SIMカードの役割

まず手始めに「SIMカード」の説明を簡単にしておきましょう。SIMカード(シムカード、Subscriber Identity Module Card)とは、携帯電話などに挿入して使う小型のICカードのことです。
名称のとおり、回線契約のSubscriber(契約者)をIdentity(識別)するために必要となります。

普通に携帯電話を使っているとSIMカードを目にする機会はあまりないかもしれませんが、最近のスマホに使われているSIMカードの種類は、小さい方からnanoSIM(ナノSIM)、MicroSIM(マイクロSIM)、標準SIMの3種類です。

SIMカード

SIMカードには契約者情報が保存されていて、その情報をもとに電話やネットができるようになっています。
SIMカードには自分の電話番号が保存されているくらいで、基本的には重要な個人情報は保存されていません。ただし、自分で設定すればSIMカードに電話帳を保存することができます。
特に何もしなければ、SIMカードには電話帳は保存されません。

ちなみに、SIMカードを誰かに貸しても、自分のメールの内容が見られてしまったり、電話履歴やネット履歴が見られてしまうようなことはありません。

あくまで、SIMカードは電話をしたりネットに繋げるための情報が保存されているだけです。

「格安SIM」と「SIMカード」の違いとは?

大手通信会社

ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手携帯事業者が提供しているSIMカードを(通常の)SIMカードと言います。
「格安SIM」とは、大手事業者以外の携帯事業者が提供しているものが「格安SIM」。文字通り、大手と比べて月額料金が圧倒的に安いために「格安」と呼ばれています。

それらの「格安SIM」のサービスを提供している会社の総称を「MVNO(Mobile Virtual Network Operator )」、(仮想移動体通信事業者)と言います。楽天モバイル、IIJモバイル、OCNモバイルなどがそれに属します。

MVNOは独自の回線を持ちません。ドコモやau、ソフトバンクの回線を借りてスマホサービスを提供しています。
簡単に言うと、そうした設備投資をしていない分、月額使用料金の安さが実現できるのです。

格安SIMはなぜ安いのでしょう 

格安シム

先ほど格安SIMは「設備投資が無い分だけ使用料金が安い」と述べました。実はそれだけが安い理由ではありません。
はっきり言ってしまうと、大手3社が高すぎるのです。

現状の料金体系を見てみると、大手事業者は月額平均7000円、格安SIMはおよそ2000円前後になります。
これは大手事業者が設備投資に加えて、様々なオプションが付き、基本料金に次々と料金が加算される。さらにいろいろなサポート、サービスにもしっかりと対応してくれる。様々な面倒な事態をすべて面倒をみてくれる、と考えれば7000円も高くはないかもしれません。

しかし、それを格安SIMに乗り換えてカットすることで、2000円前後に節約することができます。
そこで注意しなければならないのは、料金面でのメリットがある代わりに、サービス面でのデメリットもあることを知らなければなりません。

メリットとデメリットを知ることで、より「格安SIM」の理解が深まるはずです。

格安SIMのメリット

格安SIMのメリット

今あなたがとてもマンゴーが食べたいとします。
お店に行くと丸々1個のマンゴーが売っていましたがとても高い。そこでお店を見て回るとカットされたマンゴー入りのフルーツポンチが売っていました。しかしそれも安くはありません。あなたは「マンゴーだけ」食べたいのに、他のフルーツが入った高価なフルーツポンチを買わなければならない。それがつまり大手の事業者のスマホです。さあ、どうすれば良いのでしょうか?
そこで登場するのが「MVNO」なのです。
MVNOはお店と交渉してカットする前のマンゴーをまとめ買いし、小さくカットして安い値段で自動車を使い販売を始めました。
お店を構える必要もなく、従業員も雇わず、チラシを配るというコストも削減し、駅前で売り声を出すだけです。
これならば安い値段でマンゴーを食べることができますよね。
どんな大きさにカットし、ひと切れいくらかを自由に決める事ができ、消費者に提供できる。
つまりこれが「格安SIM」の基本形なのです。だから月額料金が安くなる、というわけです。

他にもこんなメリットがあります。2014年、大手通信事業者は音声通話かけ放題とパケットを家族でシェアする新料金プランを発表しました。
しかし、新料金プラン内での選択肢は用意されているものの、実質的にそこまで選択の自由があるとは言えません。この点、格安SIMだと音声通話サービスの有無やデータ通信量に関する選択肢が豊富にラインナップされています。

また格安SIMは、1年程度利用すればその後に解約や他社へ乗り換えても違約金は発生しません。ドコモやau、ソフトバンクなどの大手事業者は2年毎に契約が自動更新されます。
更新月以外に解約や他社へ乗り換えると1万円くらいの違約金が発生してしまいます。
これは不便で、しかも大きな出費につながります。

さらに、格安SIMの月額料金は基本的に変わらずに同じです。格安スマホを分割して購入した場合は、最初の2年間は1500円前後高くなって月3500円くらい掛かるかもしれませんが、2年経過後はほとんど月2000円くらいで収まります。
格安スマホは3万円くらい出せば、一般的な使い方なら性能的に3年以上使うことができます。大切に使えば4年ぐらいまで使うことができます。

格安SIMのデメリット

格安SIMのデメリット

スマホを購入する必要がある

格安SIMの最大のデメリットは最初にスマホを購入する必要があることです。
ほとんどの人にとって不満なく使える格安スマホの価格帯は3万円前後です。分割で購入することできますが、端末価格の15%ぐらいの分割手数料がかかる場合があるので、一括で購入することをお勧めします。ただし、大手キャリアのスマホを使っている場合は、ほとんどの場合で今使っているスマホをそのまま格安SIMでも使うことができます。ここではスペースの関係で詳細の説明は省きますが、乗り換えを考えている方は、各MVNOに問い合わせてください。

長時間電話をすると料金が高くなる

格安SIMの通話代は30秒20円が基本です。例えば1時間の電話をすると2400円です。しかしご安心ください。その解決法がちゃんと用意されています。
格安SIMにも5分かけ放題や、10分かけ放題のオプションが月850円程度で使えたりします。また、通話アプリやLINEアプリを利用すれば、家族や友達、LINEグループの無料通話を使えば通話料金を抑えることもできます。
下の表はLINEなどの通話アプリでの通話は除いた1ケ月の通話時間です。総務省の統計によると、日本人の平均的な1日当たりの通話回数は0.9回、通話時間は2分16秒です。一般的な人の場合、ほとんどの場合で5分/10分かけ放題でカバーできます。

     
2014年8月 MMD研究所調べ (母数1218人)

1分未満

14.6%

1分以上3分未満

15.9%

3分以上5分未満

11.6%

5分以上10分未満

14.8%

10分以上15分未満

10.2%

15分以上30分未満

9.6%

30分以上1時間未満

9.4%

1時間以上2時間未満

7.2%

2時間以上3時間未満

2.2%

3時間以上

4.5%

通信速度が遅くなる

格安SIMを導入する上で気になるのは、データ通信の品質でしょう。
「安かろう、悪かろう」なのではないか、と疑念を抱くのは当然のこと。そして事実、そういったイメージが生まれてしまったことは否定できません。
MVNOのサービスは、ドコモなどから回線をまとめ借りし、その範囲内でどれだけのユーザーにどの程度の容量と速度で通信させるかを調整することで成り立っているからです。

例えば乗合バスを想像してください。時刻表通りに停留所に到着し、快適な乗り心地を提供するのが大手事業者だとします。
定員40名のバスに20人しか乗っていなければ、全員がシートに座ることができ、ゆったりと乗車することができます。
しかし、30人、40人、50人と乗客が増えればバスの中は混雑状態となり、身体を動かすことさえできなくなるかも知れません。

MVNOは、どのサイズのバスを借りればよいか、時間帯ごとに同時に乗せられる人数と総体重を綿密に計算し、通信の快適さと利益の最大化のバランスを取っています。
よって、MVNO側の調整具合によって乗客の満足度は変わってくることになります。

この例をデータ通信にそのまま当てはめることはできませんが、だいたい似たようなものだと考えておいてください。
要は、大手事業者に使わせてもらっている回線の幅あたりに収容する格安SIMユーザーの人数次第で通信速度が変わってくる、ということなのです。

格安SIMだと大規模な通信障害を起こす可能性が高い

大手事業者でも数年に一度くらい大規模な通信障害を起こして、数時間インターネット接続ができなくなる場合がありますが、格安SIMだとその頻度が数倍になります。
大手事業者、例えばドコモが通信障害を起こすと、ドコモ系の格安SIMも同じく通信障害を起こします。
それに加えて、格安SIMは格安SIM独自の通信障害を起こしたりします。

平均的な格安SIMなら大規模な障害は年に1回あるかないかくらいです。
ただし質の悪い格安SIMだと、1年に2,3回くらい大規模な数時間にわたる通信障害を起こす場合があります。
平均的な格安SIMならほとんどの場合で通信障害に気づかずに終わるのですが、質の悪い格安SIMだと通信障害でネットが使えず、不都合が生じる可能性があります。

ここまで格安SIMの特徴、メリット、デメリットを見てきました。ここで列挙した以外にも語らなければならない情報があります。しかし、あまりに長くなってしまうので今回は触れることをやめておきます。とは言え、ここまでの説明で「格安SIMとはどんなものか」という基本はご理解いただけたと思います。
あとは、ここでお伝えした情報を元にあなた自身のスマホの使用形態に合わせたMVNOを選ぶだけです。

MVNO各社にはそれぞれの特徴、特長があります。
あなたが通話を重視するユーザーなのか、動画やゲームを頻繁に楽しむユーザーなのか、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSとの連動を重要視するユーザーなのか。
その用途に合わせて選ぶことが重要です。最後に代表的な格安SIM提供事業者の特徴を挙げておきます。

熟読の上、「あなたに合った格安SIM」選択の参考にしてください。

格安SIMを扱う各社の特徴と勧め

exiteモバイル

exitemobile

通信速度が比較的速く、月額料金は1GBごとの実際に使ったデータ量に応じて変わる従量制になっているので、月額料金を簡単に安くすることができる使い勝手の良い格安SIM。「SIM3枚コース」が安く使えますから、家族などで使用する場合はより無駄なく利用できます。これから何年も使っていくなら、お勧めできる格安SIMです。ただし、問い合わせ電話が有料であることを忘れずに。

UQ mobile

uqmobile

au系の格安SIM。au回線を使用しているので、数ある格安SIMの中でも通信速度が圧倒的に速く、全時間帯で安定。品質で言うなら、間違いなくUQモバイルがトップでしょう。通信速度の超速い格安SIMを探している場合、もしくはauのスマホが使えるのでauのスマホユーザに特にお勧めです。注意点としては、選べるスマホの種類が少ない、選べるデータ量が少ないなどが挙げられますが、データ量に関してはプランによって月2GBから14GBまで選ぶことができます。

BIGLOBEモバイル

biglobemobile

YoutubeやAmebaTVをたくさん見たい場合に、最もオススメの格安SIMです。BIGLOBEの3GB以上のプランだと、通話SIMなら月額480円のオプション料金でYoutubeやAmebaTVをデータ消費なしに無制限で見ることができます。また、モバイルに関してもドコモ系格安SIM(タイプD)、au系格安SIM(タイプA)を提供しているので、選択肢が増えます。データ通信が安定しているので、混雑時にも比較的安定的にネットに繋げるアプリを使うことができます。ただし、他の格安SIMと比べて通信速度がやや遅いのが難点。

DMMモバイル

dmmmobile

月額料金を優先したいユーザーにお勧めなのがDMMモバイルの格安SIMです。月額料金は他のMVNOの中で最安値水準でプランの数もMVNOで最多で、特に月1GBもデータを使わない場合は、DMMモバイルならかなり安く使い続けることができる上に、選べるデータ量も多数用意されています。データをあまり使わない場合にかなり安くできるので、ライトユーザーに特にオススメです。10分かけ放題や、SNS系アプリのカウントフリーなどのオプションもあり、バランスの良い格安SIMです。注意すべき点は、解約手数料が他の格安SIMより厳しいこと。(13ヶ月未満の解約だと9000円かかってしまいます。

LINEモバイル

linemobile

月額料金は少し高めですが、最大の特長はSNS系のアプリ、LINEとTwitter、Facebook、インスタグラムをデータ消費なしで使うことができます。加えて、LINEの年齢認証も突破できるので、他の格安SIMではできないLINEでのID検索ができます。LINEやTwitter、Facebookをデータ消費なしで使うことができます。LINEの年齢認証も突破できるのでID検索ができます。SNS系の自由度が高いので、それらを重視するユーザーにはぴったりですが、広義の「格安SIM」の概念で考えると、少々コストパフォーマンスに難があるでしょう。

mineo(マイネオ)

mineo

mineoはau系の格安SIM(auプラン)とドコモ系の格安SIM(ドコモプラン)の両方の格安SIMを提供しています。月額料金もそこそこ安く、通信速度も比較的速いです。家族で契約したり、企業で社員の方々に使用せる場合には月額料金の割引があったり、データをシェアすることも可能なオプションなども用意されています。特筆すべきは、音声通話SIMをすぐに解約しても違約金が発生しないこと。まさに「格安SIM」の入門モバイル。格安SIMをちょっと試してみたい人にお勧めです。注意点としては、どのスマホが使用できるか少々複雑なので、サービス店にしっかり確認しましょう。

楽天モバイル

楽天モバイル

最も大きい利点は楽天が提供している点です。楽天市場をよく利用される方なら、楽天SIMを申し込むことによって、楽天市場のポイントが買い物をする時+1倍増えます。貯まったラクテンスーパーポイントを毎月自動的に月額使用料金に充てることもできます。ただし、実際の通信速度が時期によって大幅に変動するので、通信品質には妥協が必要。平日の昼間は特に遅くなる場合があるので、その点は注意して検討しましょう。また、問い合わせ電話が繋がりにくいという難点もあります。

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